生まれつき耳鼻科系の器官が弱いわたし。
子供の頃に手術を受けたこともあります。風邪をひいているわけでもないのにいつも鼻をグズグズさせていました。
それで粘膜が弱っていたのか分かりませんが、ちょっとしたことですぐ鼻血を出していました。
ドッジボールで顔面に当たると鼻血が出る。
強く鼻をかむと鼻血が出る。
暑いと出る。疲れても出る。何もしなくても出る。
冬のある時など道を歩いている途中で鼻血が出まして、雪原に血しぶきが飛び散ったことがありました。あれはさすがに焦った。
ひとりで歩いてるのに誰かに殴られた人みたいになっとるw
雪道でひとり佇んだままティッシュを出したり詰めたり悪戦苦闘していたら、近くの家から女性が出てきて「好きなだけ使いなさい!」とティッシュの箱を差し出してくれました。
ほんとご親切にしていただいて…あの時のご恩はずっと忘れません。
今はどうだか知りませんが、わたしが子供の頃は「エロいことを考えると鼻血が出る」と男子がよく騒いでいた時代でした。あれって根拠あるんですかね?
なので、授業中にわたしが鼻血を出すとさあ大変。
「お前ヘンなこと考えてたんだろー?!」と男子が騒ぐこと騒ぐこと。
こっちは止血に全集中だから相手する余裕なんかないわよ、と内心悪態をつきながら保健室に行っていたのも、今となってはいい思い出です(?)。
自動車学校の教習車の中で出したこともあります。あれは車内が暑かったんだよな。
18にもなれば慣れっこですから、「あーすんません、鼻血出たんでちょっと待っててください。」とその場で処置に入ります。
困惑するのは先生の方ですよね。何かした方がいいのかもしれないけど何も出来ないっていう。
しばしの沈黙の後「お前、先生に殴られたとか言うなよ…」という微妙なジョークをかますのが精一杯だったようでした。
仕方がないですよね。痛くも痒くもありませんし、とりあえずある程度出ないと止まりませんし、出来ることと言えば鼻栓を作るくらいしかないし、でもそれもなんだかマヌケな作業だし。
こちらとしても、特に第三者にしてほしいことはないんですよね。あってもせいぜい「ティッシュください」くらいかな。
いったん出だすとけっこうな量なので、そういう時は鼻栓を作りません。ひたすらティッシュで押さえてどんどん変えていく方が良いです。
じゃないと、片方で溢れた血液がもう片方から出てきちゃう。両方はちょっとカオスなのでできれば避けたいところです。
上を向く派もいますが、わたしは血が喉に落ちるのが苦手なので下を向いて出し切る派です。上を向くのは止血のティッシュを交換するときだけ。
家にいる時に鼻血が出たら、ボックスティッシュとゴミ箱をささっと手元に置いて血が止まるまでひたすら交換すればいいのですが、問題は外出中。
危険を予測しいつものポケットティッシュは多めに持ち歩いているものの、ゴミの処理が毎回困りものです。
血まみれなのでそのままゴミ箱にポイするのは気が引けるし、かと言ってバッグに入れるのもちょっと。せいぜいティッシュでくるんで血が見えないようにするくらいでしょうか。
何せこっちも出血中なので、捨て方まで気が回らないのも正直なところです。
いったん出ると粘膜が弱るのか、その後の数日はちょっとしたことですぐ鼻血が出ます。
くしゃみでも出るし洗顔でも出る。顔を洗ったはずなのに洗面器の水が赤いというホラーな事態になります。
量によっては貧血になるのも辛いところ。フラ〜っとなって横になるのが常です。
職場でも休憩室で休ませてもらってました。
20代の頃が最も頻発していた時期だと思います。
巷では「鼻の血管を薬品で焼くともう鼻血が出なくなる」と言われていました。その代わりすっごく痛いんだとか。
めちゃくちゃ怖かったけど、これ以上鼻血に悩まされるのも嫌だったので意を決して病院へ向かいました。
ですが。
レントゲンを見ながらお医者さんが言うには「あなたの鼻の骨が奥の方で曲がっていて、それがいつも粘膜に触れて傷つけている。」とのこと。
「いつも左側から出るのはそのせいだよ。」と言われすごく納得。
さらに「そういうわけだから、これは焼いてもムダ。まあ、上手に付き合っていくしかないよ。」で、診察は終わってしまいました。
血管焼きの刑から逃れたことにホッとする反面、鼻血から逃れられないことには軽く絶望するわたし。
その後もさまざまな場所や状況で鼻血を出し続けていましたが、30代半ばを過ぎたあたりからめっきり出なくなりました。
身体の血液の量が減ったのかしら。それとも自然に鼻の骨が元の位置に戻ったのかしら。
原因はまったくわかりませんが、とにかく今は平和です。
自分としては大惨事だけど、どうも鼻栓が滑稽で真剣に案じてもらえない鼻血。
その辛さはよおく分かるので、もし誰かが鼻血を出していたらすぐ助けてあげよう。
いつもそう心に決めているのですが、なかなか遭遇しませんね。そんなもん?
感謝日記
青信号が続いたおかげで早く目的地についた。
美味しい精肉屋さんを新たに発見。
プライムデーで欲しいものが安くなってた。