30日間チャレンジブログ

40代主婦が綴る小話。

和装の趣

着物がわりと好きです。でもそんなに詳しくない。

奥が深そうだし上を見るとキリがなさそう。

そんな理由であまりハマらないように気をつけているんですが、でも楽しく装うのは好きなので着付けに必要な物は一通り揃えています。

と言っても自分で買ったものはほとんどなく、母親から譲り受けたものばかり。

 

もっぱら友人や親族の結婚式に着ていきます。

流行り廃りがないし(いや、あるんだろうけど一般的にはきっと分かりにくい)、それなりに映えるし、いいことづくし。

洋服だと、「また同じドレスで出席してる」っていうのがね、あるんですよ女性には。

たとえ周囲がそんなこと思わなくても、写真を見ればいつも同じワンピースの自分がいて、服は変わらないのに中身が老けていくシュールな現実を見るのも辛い。

その点、着物は年齢が上がっても着続けられるしコスパいいじゃないですか。

 

若い頃は達人に着付けてもらってました。

信者仲間でお着物好きなご婦人がけっこういて、でも着る機会がどんどん減ってタンスの肥やしになってたりするんですよね。

「結婚式に着ていきたい」とお願いすると、気前よく貸してくれる上に着付けにも来てくれました。ありがたいなぁ。

どの着物にしようか選びに行くと、着物専用のタンスのあるお部屋に案内してくれます。

なんというか、ウォークインクローゼットの和装版とでも言いましょうか、着物や長襦袢、帯や帯締め帯揚げ、履物や髪飾りまで何でも揃ってて、貸衣装屋ができそうなくらい。

そこから結婚式にふさわしい着こなしになるようコーディネートしてくれるのですが、
なんだか昔のリカちゃん人形の着せ替えのようでワクワクしました。

 

さすがあれだけコレクションしているだけあって、着付けもバッチリ。

2時間経っても着崩れることなく、襟合わせもピシッとしています。

衣紋の抜き方も粋で、隙がありそうでない絶妙な着付けにはさすがのひとこと。

着付けと言うのは、経験もさることながらセンスも問われるところだと思います。

洋服の場合、ここ数年は全体的にゆるっとしたコーディネートが人気ですが、着物だとそうはいきません。

締めるところは締める、緩めるところは緩める。
このメリハリをきちんとつけることで、着物を美しく装えるのではないかと思います。

 

今はもうさすがに仮に行くことも着付けに来てもらうこともなくなり、見よう見まねで自分で頑張って着付けています。
が、難しい!
ちょっとしたことで着崩れるし、帯の形も油断するとすぐゆがむ。

というか、着付けの段階でもう汗だく。体力勝負です。
夏場はエアコンをガンガン効かせた部屋で作業しないと本番前にスタミナ切れになってしまいそう。

しかも、自分が太いのか帯が短いのか分かりませんが、動画の通りに着つけても帯の長さが足りないんですよね。一体どうなってるんだろう。
二重太鼓という結び方にしたいのに、どう頑張っても長さが足りない。
仕方がないので一重太鼓にするんだけど、こちらも微妙な長さですぐ崩れてくる。

帯が標準より短いのかと思い調べてみましたが、どうやら一般的な長さのようです。
てことはわたしが太いのか。うーむ。

 

事前に練習できたらそれが理想なんでしょうけど、なかなか時間も取れません。
YouTubeを見ながらやると2時間くらいかかってしまいます。

メイクやヘアセットも合わせるとそれ以上じゃないかしら。

 

コロナ禍ではZoom結婚式に数回招待されましたが、着付け初心者にとってあれはありがたいですね。

後ろを向かなければ帯が崩れてもバレることはありませんし、上半身しか映らなくても着物というだけで画面が華やぎます。

開始ギリギリまで着付けをできるし、画面をオフにすればいつでも直せる。

外に出たり車の乗り降りもしなくて済むのでかなり楽ちんです。

着つけがもう少し上達するまではZoomでいいかも、などとグウタラなことを考えていたら、先日わたしの職場に着物を召したお客様がいらっしゃいました。

60代後半といったところでしょうか。カジュアルな紬の着物に、半幅帯で貝ノ口結び。

普段から着こなしておられる方のようでした。
うーん、あの域までいけたらステキだなあ。

 

夏の花火大会には浴衣で行くのが定番で、祖母が縫ってくれた朝顔の浴衣を今でも持っています。着る機会はほとんどなくなってしまいましたけど。

19かハタチくらいの頃は、それを着て仲良し女子グループ4人で花火大会に行くのが毎年恒例でした。
背中にうちわを指してワイワイ歩いていたら、「写真を撮らせてもらえないか」と外国人に呼び止められたのもいい思い出。
今ならすぐSNSに上がったりするんでしょうけど当時はそんな心配ご無用で、何の警戒心もなく写真を撮らせてました。

これといったトラブルもなく平和に過ごせていますけど、あの写真はどうなったのかなあ。

 

コロナの間は着物や浴衣の姿も減って少し寂しかったけれど、これからまた目にすることが増えるでしょうか。
失くしたくない日本の文化だと思います。

 

感謝日記
今日も楽しく仕事ができた。
友人から結婚報告の嬉しい知らせ。
今日も8000歩達成。