30日間チャレンジブログ

40代主婦が綴る小話。

折り紙

仕事中、フロアを歩いていると突然子どもの鳴き声が。

振り向くと3,4歳の男の子が泣きじゃくっています。辺りを見ても親の姿は見えません。

迷子に違いないとその子に近寄り、「お母さんがいないの?」と話しかけますが嗚咽でよく聞こえません。

幸いサービスカウンターが目の前だったので、手を引いて連れて行き椅子に座らせます。

男の子は幾分落ち着いたものの、「ううう、ママ、ママ…」と、なかなか会話になりません。

せめて名前を聞けるまで落ち着かせないとアナウンスもできないねとカウンターの方々とお話ししていたら、ちょうど母親らしき女性が現れました。

「Thank you!アリガト!」

なんとツアーで来ていた中国の方でした。どうりでこの子とコミュニケーションが取れないわけだ。

笑顔に戻った男の子の手を引き、再び親子はどこかのお店へ入って行きました。

それから数分後。

カウンターの方と仕事がてら少しお話をしていたところへ例の親子が戻って来ます。

忘れ物でもしたのかと思ったら、男の子が「アリガト!」と折り鶴を差し出してくれました。

子供服のお店で配っている折り紙を使って、母親が鶴を折ってプレゼントしてくれたのです。

「素敵!どうもありがとう」と受け取ると、ふたりは手を振りながら観光バス乗り場へ向かって行きました。

 

外国で迷子になったらそりゃあ不安になりますよね。見つかってホッとした感謝を折り鶴に込めてくれたんだと思うと、温かい気持ちになりました。

言葉で上手に言い表せなくても、ありがとうを表す方法はたくさんあるんだなとこの親子から学びました。

折り鶴は自宅の机に飾っています。見るたびにホッコリ。

癒しをくれた親子に感謝ですね。

 

感謝日記

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溜まっていた洗濯物を一気に片付け

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