宗教やってる人と言っても色々な人がいます。
すっかり入れ込んでる人もいれば、適度な距離を置いている人もいます。
幹部やリーダークラスの人間性もさまざまで、度量や知識の幅が本当に違います。
わたしが尊敬している幹部の方は、もう80歳をすぎているのに頭がキレッキレ。無駄のないトークにとても好感が持てます。
先日はその方の説法でした。組織内で行われている災害ボランティア活動についてスライドを交えて説明します。
参加している人たちのムードが「やっぱり私たちの宗教は最高だわ」みたいな空気感で満ちた時、その方はおもむろに「たまに勘違いしている人がいますけど。」と声の調子を変えました。
「活動中にケガをする人はいます。きまりを守らない人もいます。私たちは完全な人間の集団ではありませんし、この中で奇跡が起きるわけでもありません。ひとりひとりの心がけの上に安全が担保されるのです。」
そして、過去に不注意や調子に乗ったせいで起きた事故やらケガやらのエピソードを遠慮なく暴露していきます。
「これらは全部失敗談です。避けられなかった事故ではなく、事前に注意していれば起きなかったものです。ですから過信は禁物なんですね。」
聞いていて胸がスッとしました。ほとんどの幹部たちは失敗を隠したがります。起きなかったことにするんです。マズい事態が起きても「ケガさせた方だって悪気はなかったんだし」「もう過ぎたことだから」と、とにかく話題にするのを避けます。そして「みんなが決まりを守って活動しています!被災地域の方々は私たちの振る舞いに感動しています!」と、都合の良い部分だけアピールします。
でもこの方はそうじゃない。見て見ぬ振りをするのではなく、失敗をちゃんと受け止めて次に生かすことこそ、教えを守ることになると説きます。
なんだか当たり前のことを書いてる気もしますが、失敗を受け入れるって個人でも組織でも意外と難しいんじゃないかと思います。できそうでできない。分かっているけどつい見栄を張ってしまう。政治家や経営者にも通じる話です。
この方は見聞きした失敗談だけでなく、自らの失敗も織り交ぜてお話されていました。
こういう飾らない人って、裏表がなくていいですね。
これからも色々と学ばせていただきたい、尊敬できる方です。
感謝日記
お弁当を美味しく作れた
リラックスして仕事ができた
また1歩前進