30日間チャレンジブログ

40代主婦が綴る小話。

がんばれ元宗教2世

このところ宗教2世の話をよく目にします。

脱会した人もいるし、入信したままの人もいます。

個人的にわたしが思うのは、「とにかく自分が幸せになるようがんばれ」です。

 

組織から脱会して足を洗っても、まだ囚われたままの人がたくさんいます。

でもそれ、宗教に限った話じゃないですよね。

毒親と縁を切っても辛い過去が拭えない。

DV男から逃れてもトラウマからは逃げられない。

ブラック会社を辞めても上司の怒鳴り声が頭から離れない。

 

元凶はいろいろあるけれど、それは全て辛い記憶であり傷ついた経験なのだと思います。

少なくともわたしはそう判断しました。

スーザン・フォワードの「毒になる親」を読んだとき、毒親の要素にアル中や家庭内暴力と並んで宗教が挙げられていて安心したのを覚えています。

なんだ、数ある毒親の条件のひとつが宗教ってだけなんだ。これが特別厄介な原因というわけでもないんだな、みたいな。

宗教の毒親が特殊な部類でないのなら、乗り越え方もあるし自分は乗り越えられるだろうな。

そう思って、この本のメソッドを試しました。成功したと思います。

念のため申し上げておきますが、この本の著者とわたしの宗教には何の関係もありません。この本を読んでも宗教心は芽生えませんので、興味のある方はぜひ手に取って見てください。

 

皮肉な話ですが、わたしは自分の母親が言葉の暴力を振るう毒親であることを、自分の宗教の教義を調べることによって断定できました。それをスーザン・フォワード氏の本によって医学的にも確信した、といった感じです。

なんだ、自分の宗教の神様も毒母の言動は「暴力」って言ってんじゃん。

暴力は許さないって言ってるじゃん。

じゃ、わたしがどうこうする必要はないや。

こんな調子であっさり愛情が引いてしまいました。

 

不思議なもので、いったん愛情が引いてしまうと毒母が何を喚いても負け犬の遠吠えにしか聞こえなくなるんですよね。

今でも会えばわたしを卑下したり批判したりと大忙しですが、だから何なの、と。

それを言って幸せになるならそうすれば?でもうちの神様はそれ間違いって言ってるけどね、と心の中でつぶやいています。

 

「そんな毒親がのびのび活躍できている宗教はおかしい」と言う人もいます。

その通りだと思います。

でも思うに、毒母が毒を吐くからのびのび活動できるのではなく、みんなそこまで他人に興味がないんだと思います。

毒母がみんなの前でわたしをバカにして喜ぶことが昔はよくあったけど、あれを覚えている人なんて皆無。いちいち問題視してわたしを保護したくなるほど関心も興味もないんです。

 

さらに、毒母が他人に向けて悪口を言ったりあれこれ指図して自分の意のままに人を操ろうとすると、みんなススス~っと上手に距離を取ります。

コロナ期間を経て、毒母を訪ねてくる人がめっきり減ったのはその結果なのでしょう。

毒親は自然と孤立しちゃうので、2世のみなさんが復讐のためにあれこれ策を練る必要はないと思います。彼らは勝手に自爆します。時間はかかるけど、確実に自分で自分の首を絞めていますよ。

 

宗教組織全体に向けてあれこれ働きかけている方もいらっしゃいます。組織の闇を暴こうとブログに裏情報をいろいろ載せている方を時折お見かけしますが、それだったら英語を勉強して海外の元2世信者と組んだほうがネタは集まります。母数が違うので。

ただ残念ながら、日本の大企業だって政界だって闇はあるわけで、個人が挑んだところで組織はびくともしません。中身はどうあれ長年続いている組織は経験も情報もコネクションも防備も豊富なので、個人が何を騒いでもそれほどダメージはないと思います。向こうはいい弁護士を雇う金だってあるんだし、下手なことすると負けちゃいます。

 

 

わたしはまだ入信したままですけど、なんとなく、うちの宗教組織は「寄付をしない、でも組織の設備は使う、そして組織に協力的ではない」信者を最も嫌う傾向にあります。そりゃそうですよね、損しかしませんから(笑)。

なので、わたしは組織に時間もお金もかけず、ただコネクションだけを利用させてもらう方向にシフトしています。

これがあると海外にも行きやすいしビジネスもけっこうやりやすいので。

おかげで大学に行かなくても英語やその他の言語も少し話せて旅には不便しないし、友人の中には個人事業主としてかなり稼いでる人もいます。

これといった悪事をはたらいているわけでもないので、幹部は何も言えません。

まあ、何か説教とかされても「はーいわかりました」とか言っておけばOKです。法的に裁く権利なんて幹部にはありませんし、罰金もかけられません。どんなにわたしの存在が疎ましくても、彼らはわたしの職を奪うこともできないしクレカを止めることもできません。

 

どの宗教もそうですが、教義の中には人として素晴らしいものもたくさんあります。

逆境の乗り越え方とか、心の守り方とか、人生の目標の見つけ方とか、自分を好きになる方法やメンタルを強くする方法などなど。

傷ついた宗教2世の方々は優しくて繊細な心を持った真面目な方が多いと思います。その美しい心を、過去に学んだ教義を正しく理解して強くすることもできます。

毒のある人々はそれを自分の都合の良いようにねじ曲げて教えようとします。わたしはそれでかなり誤解していました。なので、そいつらを介さずに自分でコツコツ学ぶのが吉です。
教義を思い起こすだけでも吐き気がするならお勧めはしませんけどね。

 

そうやってコツコツ学んだり実践したりするうち、人間性が育っていくので下手な幹部より人格者になれます。

しょうもない幹部よりも信者さんに好かれて助けてもらえたりして、毒のない本当に心のきれいな人がまわりに集まります。

これは宗教の信者であるかどうかに関係なくそうだと思います。実際、今のわたしの本職の会社は宗教と無関係ですけど、部署はいい人たちばかりです。

 

会社とか、ご近所とか、宗教組織内とか、とにかくどこにいても気持ちの良い人に囲まれていると、毒のある人間が本当にみすぼらしく見えてきて、恨みも復讐心もいつの間にか消えてしまいます。「かわいそうに」とさえ思う。でも何もしないけどね。

 

 

今つらい思いをしている2世の人たちも、早くこんな風に楽になってほしいな、と思います。

宗教に戻るとかそういう話ではなく、自分なりに心を宗教から解放する方法を見つけてほしいな、と願っています。

 

うまく伝えられたか自信はないし、読んで不快に思われた方もいらっしゃるかもしれません。もしそうだったらごめんなさい。

早くみなさんの心に晴れ間が差し込みますように。