正直、あまり分かっていませんでした。「察してちゃん」。
敢えて定義づけしなくとも、女性全般に見られる傾向なんじゃないかな?くらいに軽く考えていたんです。
違った。大間違いでした。
先日、久しぶりに会う古い友人とご飯を食べる約束をしたのですが、「もうひとり連れて行ってもいい?会社の同僚なんだけど。」と頼まれ二つ返事で了承しました。
ご飯は別に良かったのですが、その後。
こちらの土地に来ることが滅多にないということで、品揃えが豊富で見応えのある商店街へその同僚を案内。
「わたしの地元より安い!少し買い物していこうかな。」と、その同僚もウキウキで、わたしも連れてきて良かったなぁなんて思っていたのも束の間。
「さっきのお惣菜屋さんではコロッケ3個で500円だったのに、こっちでは550円になってる!」と急に不機嫌になり始めたのです。
ワケが分かりません。納得できないのなら買わなきゃいい。
「??うん、じゃあ安い方を買えば?」
「だってさっきのお店のおじさんはコロッケ3個で500円って言ってた!同じ物なのに!」
何だかサッパリ分からないけれど、値段の違いが気になるのかと思い、わたしは先ほどのお店へ出向き品物をチェック。よくよく見れば具材が違います。安い方はポテトコロッケ、高い方はクリームコロッケ。
彼女の元へ戻りそれを伝えます。「具材が違うんだもの、値段が違うのは当たり前だよ。」
その様子を見た友人が口を挟みます。「もうどっちだっていいじゃん。笠井さんに無駄足させちゃったし。」
するとその彼女はますます仏頂面になり、荒々しくポテトコロッケを購入したスタスタと車へ歩き出しました。
一体何がどうなっているのか。誰か通訳してはくれまいか。
無言で雰囲気の悪い車中、やっと彼女が口を開きます。
「こういうのは地元の人がお店の人と話すのがいいの!わたしはここのシステム知らないし。」
「??うん…?」
「それに、別に無駄なことなんかしてない。帰る時間は予定通りなのに、無駄だなんてひどい!」
ようやくここで分かりかけてきました。それでも謎だらけなんですが。
どうやら彼女は、わたしがお店の人にコロッケの具材や値段の違いを詳しく聞くことを望んでいたようなのです。でも素直に頼めない。それでしきりに「値段が違う」を連呼して察してもらおうとしたのではないか…。
地元の人間が来客のために動くのは当たり前。だから無駄足を踏ませたわけじゃない。
ざっくり言うとそういうことだったらしい、のです。
わかるか、そんなもん!
彼女の要望もいささかワガママかなと思うものの、それよりも察してちゃんレベルの高さに驚きを隠せないわたし。
今まで彼女はこうやって人生を歩んできたんだろうか…きっとそうなんだろうな…。
新種の生き物に出会った学者の如く、つい好奇心が沸きネットで察してちゃんを検索。
すると主な特徴として、自分の要望を言わず、プライドが高く豆腐メンタル、素直に甘えられず勝手に怒るとありました。
まんまじゃん(笑)。テンプレすぎて思わず吹き出しました。
それにしても、真の察してちゃんの威力はなかなかのものがありました。
自分はああはなりたくないな…。
人に物を頼むときは、素直に分かりやすくお願いするよう心がけよう、うん。
感謝日記
目標歩数達成
駅まで乗せてくれた友人に感謝