30日間チャレンジブログ

40代主婦が綴る小話。

時代

10代の頃から通っていたラーメン屋さんが近々閉店するそうです。

そういえば最近行ってないや、と、おもむろに暖簾をくぐってしまったある日。

店の中は全然変わってなくて、トイレも昭和の和式スタイル。メニューもずっと同じラインナップ。

すごく美味しくて地元に愛されているお店で、店主はガイドブックに載るのを頑なに拒否していると聞きます。メニューにも店内のどこにも英語がない、観光客を迎え入れる気ゼロの佇まい。

わたし達の後に常連さんが続々入ってきますが、店主は誰とも喋らず黙々とラーメンを作り続けます。カウンターのお客さんも無言。ラーメンを食べてお会計して店を去る。

そんなわけで店内は割といつも静かだし、お客さん達はラーメンを食べながら店内に流れるラジオを黙々と聞いています。

この媚びない雰囲気が愛されている不思議なラーメン屋です。

もちろん味が抜群に美味しいのも人気の理由ですが、なんというかこう、自宅の茶の間の延長みたいなムードが和むんですよね。

初めて来た人は愛想のなさに驚くようですが、とにかく美味しいのでまた来てしまいます。

レジの横に、閉店のお知らせが書かれた手書きのA4用紙が画鋲で貼り付けてありました。

無口だけれど熱い思いが伝わってくる文面でした。

閉店までにまた行けたらいいな。