インスタで時折読ませていただいているアカウントがあります。
60歳近い方なのですが、ほんわかするイラストで日常のあれこれを綴っているインスタグラマーさん。
中でも人気なのは、姑に堂々と「大っ嫌い」と宣言してプチひとり暮らしをしたエピソード。
20年以上同居を続け、姑のみならず義妹の世話まで押し付けられ、堪忍袋の緒が切れてしまったそうです。
自由を得るため小さなアパートで独り暮らしを始めますが、その後姑が入院したことで実家に戻って現在に至る…といった具合。
マンガやドラマとは違いノンフィクションなので、胸がスッキリするような展開にはそうそうなりません。世の中ってそんなもんです。
でも、大嫌いと目の前で宣言した割には足しげく病院へ通ってお世話をするあたり、根は優しい方なのだと思います。
まあ、そんな優しい方をそこまで怒らせる姑って…と、どうしても思わずにはいられませんがね。
その方の最近の投稿で、「あのとき大嫌いと宣言したものの、結局一緒に住んでご飯まで作って…あの復讐に意味はあったのだろうか?」という自問が。
それに対し娘さんが「でも、ばあちゃんはお母さんのこと怖がってた。トラウマを植え付けたから成功ちゃう?」と。
なるほどなぁ~そういう考え方もあるのか、と勉強になりました。
それまでは自分の所有物というか、まるで奴隷のようにこき使っていたわけですから、トラウマ植え付けて「もうアンタの言いなりにはならないぞ」と意思表示し、効果があるなら成功だと言えるかもしれない。
実はわたしも姑にトラウマ植え付けた過去があり、「ちょっとやりすぎたかな」と内心反省していたのですが、そんな心配はご無用だとこの投稿が教えてくれてホッとしました。
もう5年以上前の話ですが、姑が我が家に数か月居候していた時期がありました。
それまでの関係はおおむね良好だとわたしは思っていたのですが、どうやら違ったようです。
やってきた途端、台所や居間の物を好き勝手に動かす姑。
「料理は当番制にしましょう。水曜日はあなたに作らせてあげます。」と、なぜか急に仕切りだしたのです。
わたし個人の用事で出かけるとすごい剣幕で怒りだし「わたしは何も聞いてませんよ!勝手に出かけるなんてどういうことですか?!」と何時間も説教されました。
もうワケが分からずしばらく食事も喉を通らなかったのですが、数か月後にだんだん見えてきました。
結婚してからそれまでの間、わりと頻繁にプレゼントを贈っていました。
誕生日やクリスマスといった行事に限らず、お店で素敵なセーターやアクセサリー、インテリアを見つけてはちょこちょこと買って送るといった感じです。
わたしとしては、普段なかなか会いに行けない代わりの気遣いのつもりだったのですが、姑からするとそれは貢物として捉えていたようです。
同居してから分かったのですが、姑にとって贈り物は相手に取り入る道具。
「あの人はお金持ちで上品だから仲良くなりたい。贈り物をするわ。」
「あの人はこの地域で力を持っていそうだから贈り物をしておくわ。」
そんなことが幾度となくありました。
つまり姑は、わたしが姑に気に入られたいから贈り物をしている、姑の傘下に入りたいから贈り物をしているに違いないと思い込んでいたようです。
自分は貢物を送られる側だからエラいんだと勘違いしていたんですね。
どうりで、事あるごとに「わたしは母親ですよ!」と威張っていた理由がわかりました。
残念ですがわたしは立場が上とか下とか、そんなことを計算してプレゼントしたつもりはありませんし、言いなりになるつもりもありません。
土地勘もないのにウロウロ歩き回り、「どこにいるか分からないじゃないの!全部あなたのせいですよ!」などと言いがかりをつけてくるようになったので、「もう出しゃばるのは止めてください。」とピシャリと言うと絶句してました。
その後、姑は自分の家に戻りましたが、何かあるたび「出しゃばりと言われたらイヤなのでわたしは何もしません…わたしは親切のつもりでも、出しゃばりって言われるんですぅぅ。」と、周囲の同情を買うような物言いをしていました。
でももう、そんなの知ったこっちゃない。
これを機に贈り物は一切やめました。ハガキ1枚送ってません。
わりと欲深い人なので、「こういう物があれば便利だなあって思ってるんですぅ」と聞えよがしに言うこともありますが鬼スルー。
こういうのを自業自得と言うのだと思います。
わたしの宗教でもちゃんと教えの中にありますよ。因果応報とか、人にしたことが自分に返ってくるとか、自分で蒔いた種は自分で刈り取るとか。
姑も同じ信仰を持っているならよく知っているはずです。真面目に勉強しているなら、ね。
というか、真剣に教えを実践していたら、人を見下したり支配するような真似はそもそもしないはずなんですけど。
とにもかくにも、わたしもトラウマを植え付けた甲斐あってそれっきり我が家に来ることはなくなったし、会うことがあっても偉そうに指図はされなくなりました。
インスタの投稿を見て「ああ、これで良かったんだな」と安心。
でもこの方は本当に人間が出来ていて、大嫌いと宣言した後も、お風呂に連れていってあげたりご飯を作ってあげたり、姑の良いところを思い出してイラストにしたりしています。
自分でも「甘いかな~」って仰るくらい。すごい愛情の深い方なんですね。
わたしはまだまだ修行が足りないなぁ。
感謝日記
友人と行くキャンプの打ち合わせが楽しかった。
アウトドア用コーヒードリッパーをキャンドゥで発見。
ウェブのお仕事がひと段落。