自戒を込めて。
自分の中にはバイアスや偏見なんてもう残っていないと、高を括っていたようです。
全然そんなことなかった。
まだ、しっかり根付いていた。
というか、自分の中から一切の偏見を除くというのは、人間の構造上無理みたい。
そこが分かっていなかったなあ、と反省することしきり。
生活保護を受けているという方とお話をしたのですけど、
「ローンを組んで〇〇を買いたい」というようなことを仰っていて、
そのことを他の人に何気なく聞いてしまったのです。
「生活保護を受けている方ってローン組めましたっけ?」
「基本的にはできないですよ。うちの親も受けてるんですが、ローン組ませてもらえませんから。」
そこでハッとしました。
会話の内容それ自体は悪意のないものですが、なんとなく、わたしの中にはちょっと見下すようなニュアンスが入ってた。そこに自分で気づいてしまった。
相手の方にどう伝わったのかは分かりません。でも、その後も変わらず穏やかに接してくれています。
気付かなかったのかもしれないし、気づいても水に流してくれているのかもしれない。
いずれにしても、彼女の懐の深さには感謝あるのみです。
本当に、これは自分の意識の問題で。
「この人は自分の状況をよく分かってないんだな」みたいな、その方の理解力を小ばかにするような気持ちが少なからず自分の中にはあった。
分からない人だっていますよね。手続きしたばかりで全てを把握できていないのかもしれないし、お薬を処方されていてぼんやりしてしまう、という可能性だってある。
いずれにしろ、どんな事情であれわたしが見下して良い理由にはなりません。
全ての人を尊重する。
全ての人の尊厳を守る。
言うのは簡単だけど、心からそう願って行動するのは本当に難しいものです。
LGBTQも然り、ヴィーガンも然り。
長期滞在していた国では、一定数のヴィーガンがいました。
健康面の理由から菜食主義になった人もいれば、宗教的な理由でそうなった人もいます。
何をどこまで食べないかというのも人によって異なり、無精卵ならOKとか牛乳も飲まないとか、とにかく多種多様。
ヴィーガンレストランの数も日本よりかなり多いのですが、自分の考え方に合う調理法のお店を見つけるのはなかなか大変そうでした。
各々が独自の基準を持っていても仲良く過ごせるのは、その価値観を押し付けないから。
日本のお菓子をお土産として渡したときも、
「ありがとう。でもわたしはヴィーガンなのでこれは食べられないの。」
「そうだったんだ。ごめんね。」
「いいのよ。気持ちだけいただくわ。ありがとう。」
と、あまり理解のないわたしにも優しく接してくれました。
本人が納得し、実践して、そこに満足を感じているからこそできる対応なのかもしれません。
もしこれが「食べたくても食べられない」みたいな状況だと、イラついて「なんで分かってくれないのよ」みたいな反応になることも考えられます。
彼女はそうじゃなかった。自分の信念に誇りを持っていた。
また同じ間違いをしてはいけないと思い、どういった根拠でヴィーガンなのかを尋ねると、押し付けることなく淡々と説明をしてくれました。
「あなたには自分の信仰があるからそれを大事にしてちょうだい。わたしの考えはこういうことだから、理解してもらえると嬉しいわ。」というスタンス。
もちろん、わたしがそちらに改宗したいとなれば喜んで手を差し伸べてくれたのでしょうけど、わたしがそれを言わない限り強制はしないスタイルでした。
残念ながら彼女は50代の若さで心臓の病気を患い亡くなってしまったけれど、学べたことは今でもわたしの中に生きています。
ああいう芯の強さがあれば、わたしも誰かを心の中で見下すことはなくなるのだろうか。
今回のことを反省しているうちにこのヴィーガンの女性のことが思い出され、ふとそんなことを考えました。
一理あるかもしれません。他人と比べるのではなく、今の自分にフォーカスして前進していけば偏見やバイアスをかなり取り除けるようになるのかも。
自分の宗教や信仰を持っているはずなのに、まだそれが根付いて土台になっていないなんて、未熟だなあと情けなくなりました。
ここ数年、自己肯定感という単語をあちこちで目にするようになりました。
他人と比べて自分を肯定するのではなく、他人を見ずに自分に注目して自分を肯定することが大切なんだろうな、と思います。
自分のダメなところを認めて受け入れる。
そこを直したいなら、どうしたら良いかを考える。
わたしの場合は、瞑想かな。最近サボッてたから。
感謝日記も、なんだかルーティーンのようになってしまって感情が少し抜けていたかもしれない。
暑さに負けて外食やデリバリーに頼ったせいで、体重も少し増えてしまった。
自分に嫌気がさして他へ攻撃的な気持ちが向いてしまったのかもしれない。
反省できて良かった。次に生かしましょう。
感謝日記
ぬるめのお風呂でリラックス
友人から結婚式の招待をもらった。
仲良しの友達からキャンプのお誘い。