今でもやってる人なんているのかな、500円玉貯金。
始めたのはハタチ前後だったと思います。
当時すごく好きだった漫画家さんのコラムに「500円玉貯金やってます」とあり、
簡単に影響されるチョロいわたしは財布の500円玉をお菓子の缶にカランと入れたのです。
これが、始まり。
ずっと貯め続けているわけではなく、目標金額に達したらザザーッと口座に入金するスタイル。
貯まるんですよねぇ、これが。
フタの開け閉めが自由自在なので、時々硬貨を数えてどれくらい貯まったかチェックするのが密かな楽しみ。
買い物をするときにも、500円玉がもらえるよう計算してお金を出したりしてました。
700円の買い物に1200円出して500円玉をもらう、みたいな。
ただ、レジ打ち経験者ならご存じかと思いますが、ドロワーの中に500円玉はあまり入れないんですよね。
悲しいかな、せっかく計算してお金を渡しても100円玉5枚渡されることもたびたびありました。ゲームに負けた気分。
若くてお金がなかった当時、欲しい物は貯金するしか方法がありませんでした。
小さい頃からコツコツ型の働きアリなので銀行口座にも少しずつ貯めてはいたのですが、
それは好きな物を買うためのお金ではなく実家を出て一人暮らしをするための資金だったので、口座に入っているお金はないも同然。
必需品とは言えない1万円以上の品物をポンと買う余裕も度胸もありませんでした。
そんなわたしがお金を貯めてどうしても欲しかったものは、タータンチェックの巻きスカート。
Yorklandというブランドが昔ありまして、スコットランドの伝統的なチェックをワンピースやスカートに仕立てた上品で素敵なブランド。
通常価格が2万台だったかな。さすがにそこまでは出せないので、セールに狙いを定めて500円玉を貯めようと決意しました。
1月のセールに向けて、夏の終わりからチャリンチャリンと堅実に500円玉を入れ続けます。
がんばって2万円分貯めました。
銀行で両替して1万円札2枚にしてもらい、ワクワクしながらお店へ。
セール品のため品揃えにバラつきがあったけれど、その中から気に入ったブルーのチェックのキルトスカートを選びました。
嬉しかったなあ。
流行り廃りのないデザインだったのでかなり長く履けました。最終的に色あせて処分するまで、何年も着た記憶があります。
一見地味な500円玉貯金だけど、こうして貯めれば憧れのスカートも買えるんだと、自分の中で学びを得たのがこのときでした。
それ以来、高い買い物をするときはまず500円玉貯金箱と相談するようにしています。
初期の頃からずーっと使い続けている貯金箱はこちら。
たしか羽田空港で買ったクッキー缶です。フタに穴が開いていて貯金箱として使えます。
ここに500円玉をストンと落とす感触が好き。
「貯めている間にじれったくならないの?」と聞かれますが、そうでもありません。
むしろ、「自分はそれが本当に欲しいのか」と、自問自答する時間になります。
目標額を達成した頃には興味が失せている場合もあるんですよね。
逆に、「よし、遂に買えるぞ!」と思える物は愛着が湧いて大切に使ったり。
物との付き合い方を考えるバロメーターのような役割をしていると思います。
さて、キャッシュレス化が進む現在でもコツコツと貯め続けているわたし。
今欲しいものは、STUDIO R330のシャツ。ローラが手掛けているサステナブルなブランドのお洋服です。
彼女の姿勢や考え方がいいなあと思えるし、見ていると着心地も良さそうなので試してみたくて。
ただ、こだわりのお品だけあって高いんですよ。シャツが1万6千円だもんね。
ユニクロの1990円シャツがデフォルトのわたしからすると、ゼロが1個多い。
いや、買おうと思えば買えるのよ。わたしももういい大人ですからそれくらいの余裕はある。
だけどなんていうか、この服は長く吟味したい気がして。
ローラもこだわりを持って長い時間をかけて作った服のはずだから、買う側の時間をかけて考えたい。コーデとか使用頻度など、タンスのこやしにならないようちゃんと最後まで着たいという気持ちが勝ってるんです。
今はいい具合にキャッシュレス化が進んでおり、わたしも現金を使う機会がめっきり減っています。
おかげで貯まるスピードもかなり緩やか。その分じっくり時間をかけられます。
それまでにブランドが終了してしまえば、まあそこまでだったのかなと思えるし。
この記事を書きながら、そういえばどれくらい貯まったかなと久々に数えてみたら、
なんと19500円ありました。シャツ買える~。
でもあと500円足せば2万円とキリがいいので、せっかくだからそこまで貯めよう。
感謝日記
ゆっくり休息できた。
お風呂に浸かってリラックスできた。
溜まってた事務作業が完了。