30日間チャレンジブログ

40代主婦が綴る小話。

カラオケに通ってた、というより住んでた

カラオケ大好き。大大大好き。

ピアノか歌か選べと言われたら、10日くらい悩んだ末に「選べないのでどちらも諦めます」と言ってしまいそうなくらい拗らせてます。

夫からカラオケ禁止令が出たら離婚するかもしれん。

 

とは言え、コロナが始まってめっきり行かなくなりました。

行かなきゃ行かないで別に禁断症状もなく元気ですが、でもなんだか物足りないね。

 

 

ピークは20代前半でした。毒母が、カラオケルームは乱行や麻薬の売買が行われる悪の巣窟だと思い込んでいたため学生時代は近づくことすら許されていませんでしたが、実家を出て友人とルームシェアを始め自由を得たらもうこっちのもんです。野に放たれたライオンの如く遊び歩くようになりました。

まぁでも下戸なんでね、遊ぶといってもクラブや居酒屋はエリア外。試しに友達の飲み会について行ってみたけれど、あの「うぇーい」なノリにシラフでついて行くのは至難の業で早々に諦めました。

そんな生半可なわたしがたどり着いた遊び場がカラオケです。

たぶん、合ってたんでしょうね。歌うのはもともと好きだったし、ピアノをやっていたので音感はいいしハモりもサクサクできる。これは楽しいぞ。

 

楽しいと上達を目指すタイプのオタクなので、それからせっせと通い詰め歌い方の研究に励むようになりました。

丸めたティッシュを口の中に入れてお腹から叫ぶ練習とか、

割り箸を両奥歯に挟んで声を出す練習。

これ深夜番組のボーカルレッスンで見たんだけど、声帯が開いて音域が広がります。

自宅でピアノ使いながら練習したんですけど、5分やるだけで半音〜1音上がるんだからすごい。

これを繰り返し、当時は素人ながら音域は3オクターブでした。

費用ゼロでできるので、歌が上手くなりたい人にはぜひ1度お試しいただきたい。

ただ、ティッシュの特訓はオエってなりますので覚悟しましょうね。

 

当時習っていたピアノの先生は声楽も少しやっていたので、初見唱のレッスンのついでにビブラートのかけ方を教えてもらいました。

「初見唱のテストでビブラートは採点に入らないわよ…?」と不思議そうだったけど、、まさかカラオケ上達のために教えてくださいとも言えず、「そうなんですけど、ちょっと憧れてて〜」と言い訳しながら教えを乞いました。

先生曰く、曲を全部ラララ〜とかルルル〜で歌うと、喉に振動するクセがついて自然なビブラートをかけられるようになるんですって。

それを聞いた日から、車の中で音楽かけラララで歌うこと1ヶ月、最初はぎこちなかったビブラートがだんだん喉に馴染んでくるようになり、カラオケで「アンタいつのまにそんなに上手くなったの?!」と驚かれるほど。

 

練習の成果を試す場がカラオケしかなかったので、週に3,4日は通っていたと思います。もう住んでいたと言っても過言ではない。

3時間くらいぶっ通しで歌うんですが、食べる暇はないのでフードは頼みません。

一緒に行く仲間もカラオケガチ勢なので評価は辛口。

「声量落ちたね」「その曲合ってないんじゃない?」「そこでファルセットにしないほうがいいよ。」

男子も女子もいたけれど、みんな真剣すぎて恋も愛も生まれませんでした。

誰かが失恋ソング歌っても歌詞なんて見てないですからね、音と声とリズムしか聞いてない。

散々歌ったあとに「これ何を歌ってんの?失恋?」「知らん」というやり取りがよくありました。ロマンチックのカケラもない。

そんな中、「ねーねー、わたしもそのグループ入りたい。」と、明らかに出会い目的で参加する女子も少なからずいます。

ガチ勢にとってこれほど迷惑なことはありません。真剣に歌ってる人の横にピッタリ座って「わたし◯◯が聞きた〜い」とか、「わぁ、この歌泣けるぅ〜」とか言われても、ねぇ。

仕方がないので、そういう時は同じく出会いを求める男子を誘います。囮です。

そのふたりが歌も歌わず電話番号の交換とかしてる隙に、我らはガンガン歌ってレベルを上げ、全てが丸く収まってました。めでたしめでたし。

 

気が済むまで歌いまくって、店を出たら朝日が昇っていたことも1度や2度じゃありません。

そのあとシャワー浴びて仕事に行ってたのですから、若さってほんと財産ですね。

 

今はもうそんな気力も体力もないけれど,たまにはカラオケ行きたいなー。

理想は洋楽シンガーみたいなフェイクをかける歌い方だったけど、さすがに難しすぎて諦めました。

今ならボイトレ通えば教えて貰えるんじゃないでしょうか。

 

コロナ禍でもどうしてもハモりたくて、ピアノの先生同士でリモートでハモり動画を作ってみたこともあったけどイマイチでした。やっぱりこういうのはライブでハモるのがキレイですよね。

 

楽器を弾く人がよく言うのは「人間の声に勝る楽器はない」。

これは真実だと思います。

心を揺さぶる歌声や涙が溢れるハーモニーを聞くと、その美しさに圧倒されます。

コロナで聞く機会はずいぶん減ってしまったけれど、これからまた、きっとあちこちで歌声が蘇ることを願っています。

 

感謝日記

楽しく仕事ができた。

行き帰り事故もなく安全第一。

持ち株が上昇。