あえてシーズン前を狙って夫とキャンプへ行ってきました。
オートキャンプ場ではなく、いわゆる野営場と呼ばれるタイプのキャンプ場です。
用具の貸し出しもなければ管理棟もない、チェックインもチェックアウトもない。
あるのは駐車場と炊事場とトイレのみ。シャワー室もないので近場の温泉に行きます。
フリーなので、空いてる場所のどこにテントを立てても構いません。
シーズン前だけあってガラガラで、場所も選び放題。
プライベート感を重視してエリアの最奥にテントを張っている先客もいます。炊事場に行くのがちょっと大変そう。
既に何泊かしていそうな雰囲気のソロキャンパーの姿もチラホラ。
もう自分一人のくつろぎ空間がしっかりと出来上がっています。
前室のルーフを立ち上げ、寛いでも良し、調理もOKの絶妙な位置にチェアを設置。
椅子の周りにぐるりと置かれたバーベキューコンロや調理器具の棚は、いちいち立ち上がらなくても事が済んでしまうようしっかり計算済み。
達人たちの配置の仕方って、動線に無駄がないよう出来ているのが一目瞭然ですよね。
きっと何度もキャンプを重ねて試行錯誤の末、たどり着いた最終形なのでしょう。
わたしたちはまだまだ初心者、ひよっこどころか卵キャンパーなので非常に無駄な動きが多い。
「あれはどこへ行った」「ここに置いてあったナイフがない」「入れたはずのハサミがない」と、いちいち右往左往するので、夕飯のバーベキューを食べる頃にはもう真っ暗です。
時刻はそれほど遅くないけれど何せ野営場で街灯もほとんどないため、日が暮れると真夜中のような暗闇に包まれてしまいます。
玄人キャンパーはそれを熟知しているので、日が沈む前にさっさと夕食を済ませその後はテント内でくつろぐらしく、ラジオかYoutubeの楽しげな音声がこちらにも聴こえてきます。
翌朝。
夕飯が遅い=寝るのも遅いというわけで、日が登っても寝袋の中でゴロゴロと二度寝を繰り返すわたしたち。
外では人の歩く音がザッザッと聞こえます。
そんなに早起きして何をしているのだろうと窓を少し開けてみると、一眼レフを抱えて朝日を撮っている姿が目に入りました。なるほど。
いいですよね。日の出と共に目覚め日の入りと共に眠る。
自然と一体になるって、きっとこういう事を言うんじゃないかしらん。
彼らを見ていると荷物もとても少ない。
調理器具も必要最低限しか並べておらず、ひとつで何役もこなせる鍋やケトル、カップなどを使い回している感じ。
道具がたくさんあると便利なことは間違いないのですが、それだと探す手間もかかるし荷物も重くなるのは避けられません。
たぶん、玄人も最初はたくさん用意してわちゃわちゃしていたこともあるでしょう。
奮発して買った高級品に限って失くしたり壊したり、そういう悔しい思いもきっとあったに違いない。
そういう失敗が何度もあったからこそ工夫もするようになるし、いい加減な管理もしなくなる。
最初から全てが手際良くできるようにはなりませんよね。
ちょっとくらいの失敗でへこたれず、次へと生かすのがキャンプの愉しみのひとつなんじゃないかなあ。
こんなことを思うのも,実は我が家が揃えたキャンプ用品が中古だから。
新品で買うと5〜6万はするであろうテントを半額以下の中古品で購入する事ができたのですが、一見どこが中古なのかわからないほどキレイ。
達人の友達にそれを話すと「第一次キャンプブームに乗って張り切って揃えたものの、意外と大変であっさり手放す人の中古品が今はけっこう出回ってるから買い時なんだよ。」ということだそう。
確かに、わたしたちちょっとブームに乗り遅れた感はあるけれど、おかげで良い品に出会えたしキャンプ場もガラガラ。
わりと楽しめたので次もまた行きたい。
何もかも設備がしっかり整ったオートキャンプ場もいいけれど、こういう野営場も自由度が高くておすすめです。ただし貴重品の管理など安全面は自己管理でしっかりやらなきゃダメだけど。
混み合うことさえなければ予約なしで何泊もできるので、ふらりと立ち寄って昼間だけここでリモートワークをするのもアリだと思います。
女性ソロキャンパーも来てました。パパパッと手際良くテントを組み立て、ササッと調理して夕日を眺めながらビール片手に焼き鳥を頬張ってて、もう楽園ですよ。
自然の中で時を過ごすとリラックス効果がハンパなく、パフォーマンスがものすごく上がるそうです。運動するよりリフレッシュするという研究結果もあるらしい。
わかる気がします。空気も美味しいし、聞こえるのは鳥のさえずりや虫の鳴き声。朝日や夕日を遮るビルもない。
静かに響く湖畔の波音、パチパチと鳴る焚き火。全てが耳に心地いい。
しっかりリフレッシュしてエネルギーを蓄えました。数日続いていた頭痛からも回復。
またお仕事がんばるぞー
感謝日記
キャンプ場で気のいいおじさんとの出会い。
温泉の管理人さんがとても親切。
ドライブインで食べたフライドチキンが絶品。