一時期流行りましたよね、「あるよ。」
キムタク主演のドラマ「HERO」で田中要次が演じるバーテンダーの名ゼリフ。
わたし今でも使ってます。いや、乗り遅れた流行を追っているわけではなく、たいていのものは「あるよ。」なんです。
たとえば十数年前に仲間と行ったキャンプ。
大人も子どもも交えたグループでワイワイにぎやかに過ごした翌日、余った食材をまとめようとしたのですが道具箱にはアルミホイルもラップも入っていませんでした。道具係が用意するのをすっかり忘れていたようです。
「どうしよう」「笹の葉でくるんでみようか」などとザワついていたところにわたしが現れ、「あるよ。」とホイルとラップを差し出しました。
30名ほどいた参加者で唯一わたしだけが持っていたということで、まるで神を見るような目でみんながこちらを見つめます…。
なんとなく用意しておいた方がいい勘が働いただけなんですが、これもHSPの能力なのかしら。
他にも、イベント会場の設営では木材にしるしをつけるための鉛筆やドライバー、小腹が空いたとき用のちょっとしたおやつまで「あるよ。」で、ずいぶん重宝がられました。
こういうことが続くと、荷物を減らしたいと思ってもなかなか減らせないんですよねぇ。
意外と「あるよ。」の出番が多いのは、一筆箋と封筒のセット。
上司の転勤を急に知ってプレゼント用意したときにサッと書いて添えてみたり、
急にお見舞いへ行くことになってお金を包むときなど、いざという時に役立ちます。
コロナでそういう急な場面はずいぶん減りましたが、それでもカバンの隅にいつも用意してあります。
安全ピンも大抵いつもメイクポーチに入っています。
洋服のタグつけに使われるような小さいサイズのものですが、スカートやパンツの裾がほつれた時の応急処置にかなり役立ちます。ほかにも、旅先でバッグのファスナーが壊れたとか、ピンでつつくような細かい作業が必要なときにも大活躍。
最近出番が多いのはウェットティッシュ。みんな以前ほど持ち歩かなくなりましたよね。
手を拭くのはもちろんのこと、スマホやタブレットの液晶画面を磨くのにも使えるし、メガネをキレイにするためにも使えます。マスク生活になってから曇り止めを頻繁に塗るので、メガネのレンズがすぐ汚れちゃうんですよね。
本当は専用の道具を使ったほうがいいんでしょうけど、すべてを持ち歩くことはできないのであくまで応急処置として。
以前はソーイングセットまで持ち歩いていたんですが、さすがに出番があまりないのと、海外旅行に行くときの保安検査でハサミが検知され毎回没収されるのでやめました。でもハサミがあると何かと便利だから、小さな折り畳み式のを本当はポーチに忍ばせたい。
常にそうやって「あるよ。」を繰り返しているので、だんだん「あの人に聞けば大抵の物は持っている」と認知されるようになってしまいました。
たまに図々しい人がいて、生理用品や鎮痛剤をほぼ毎回わたしに聞いてきたりするんですけど、あまりに度が過ぎたら「ないよ(アンタの分は)。」とバッサリ斬るようにしてます。便利屋扱いは勘弁してほしいですよね。
「あるよ。」にもいろいろなタイプがいまして、わたしの友達の馬場ちゃん(仮名)は薬をいろいろ常備しまくってます。
鎮痛剤はもちろん、胃薬や酔い止め、咳止め、虫刺されのかゆみ止めまで完備しているため、ついたあだ名が「馬場薬局」(笑)。
大阪のオバチャンは飴ちゃんを持ち歩いているようですが、同僚Kは飴だけに留まらず、チョコやクッキー、ようかんや柿の種など、甘い物からしょっぱい物までまんべんなく持ち歩いています。仕事上がりに「疲れたね~。甘い物食べて帰ろうか」と誘うと「いや、わたしあるから」とか言ってカバンからおやつをゴソゴソ出し始める。
お裾分けもしてくれるのでね、いい同僚です。にしても準備がいいな。
ガジェットが「あるよ。」の男性もけっこういませんか?
友人Yさんがそのタイプで、彼の車には多種多様なケーブルと充電器とバッテリー、小型カメラやスピーカーなどがいつも山盛り。ノートパソコンとタブレットとスマホもなぜか何台もあるので、まるで走るパソコン工房。
こうしてみると、みなさん様々な「あるよ。」があって面白いですね。
無い人はいつも「ないよ。」ですけど、まあそれで需要と供給のバランスが取れている気もするからちょうど良いのかな?
それこそ、HEROのバーテンダー並みにキッチンに色んな調味料を常備して、和食や洋食、アジア料理からエスニックまでいけちゃうスーパー主婦なんかもいますから、「あるよ。」の世界はなかなか奥が深いものがあります。
ここまでくると極めたくなっちゃって、「あるの?!」と言われるくらい用意しておきたくなります。
さすがにやりすぎ?
感謝日記
お昼に食べたラーメンが美味しかった。
テキパキとした接客をしてもらえた。
アイブロウが上手に書けた。