コロナ禍が始まった頃、奥歯のあたりの歯茎が急に痛くなりました。
「これはついに親知らずを抜くときが来たのか…?」
実はわたし、生まれてこの方親知らずを抜いたことがありません。
存在は、している。なんなら4本ちゃんとある。
でも全然悪さをしないし、痛くないし、それがあることさえ忘れるほど日常生活に支障がないので、歯医者に行っても抜いてくれないのです。
しかし、そんなわたしにもついにやってきたのです、歯の痛みが。
右の奥歯のあたりの歯茎が痛い。左と比べてやや腫れているし、これはもう親知らずで間違いない。
意を決して出向きます。もしかすると流れでバキッと抜いてしまうかもしれませんので、仕事に支障が出ないよう休みの日を選んで予約を入れる。よし、準備万端だ。
が、しかし。先生はあっさり「これ、親知らずの傷みではないっすよ」。
えっそんな。
「レントゲンも撮りましたけど、親知らずは関係ないです。ただ歯茎が腫れてるだけですよ。」
「でもどうしてそんな急に腫れたりするんですか?」
「最近多いんですよ。ほら、コロナで急にみんな家から出なくなっちゃったじゃないですか。日光を浴びないせいで免疫が下がってるんです。そこへタイミング悪くポテチのカケラなんかが歯茎に当たって化膿するというわけです。」
ポテチのカケラ…。
そんなショボいものに負けてしまうほど免疫が落ちていたとは情けない。
「抗生物質を出しておくんで、それ毎日綿棒で歯茎に塗ってください。あと散歩とかして日光浴びてね。それでも腫れが引かないようならまた来てください。」
こんな感じであっさり終了。
ちなみに親知らずはというと、先生曰く「今のところ他の歯に影響出ていないし、気にしなくていいですよ。」
4本とも休火山のようにおとなしくしているらしいのです。そういうものなのかなぁ。
その後は先生の言いつけを守って抗生物質を綿棒でぬりぬり。
近場へ出かけるときはクルマを使わず徒歩で。
そういうしているうち、1週間ほどで腫れはすっかり治まってしまいました。
先生の診断は正しかった…さすがだわ…。
この先生には何年もお世話になっているのですが、検診や歯石取りの大切さを行くたびに説いてくれます。
「こまめに来てくれれば費用も安く抑えられますし、虫歯が出来ても短い期間で治せます。最低でも半年に1回はきたほうがいいですよ。」
とはいえ、なかなかそんなペースで来る人は少ないのが現状だとか。
先生の説では、保険適用で安く診療できてしまうのが原因のようです。
「外国みたいに治療費がうんと高くなれば、みんな医者に頼らず自分で歯を大切にします。虫歯がひどくなるともちろん治療費はさらに跳ね上がりますからね、安く済むうちにすぐ歯医者へ駆け込むわけです。僕はそれでいいと思うんですよねえ。」
なるほど。日本は逆に保険診療で安く済んでしまうせいで危機感が薄れてしまうのかもしれません。
「患者さんだけじゃありません。高い治療費のおかげで、歯科技術はさらに進歩できます。僕らももっといい最先端治療を提供できます。ですが、日本のように患者さんが来ない上に治療費も安いとなると進歩できません。現に、日本はドイツと比べると相当遅れてますよ。」
これは考え物です。
そういえば海外に滞在していた時ドイツ人の夫婦と仲良くなったのですが、彼らはドルツの電動歯ブラシを愛用していました。それが主流なんだそうです。
「手で磨くよりずっとツルツルになるよ。機械をいちど買えば、あとはヘッドを定期的に交換するだけだからコストもそれほどかからないんだ。」って言ってたっけ。
さらに、ドイツでは歯の定期検診を受けていると治療費が安く済み、検診をサボッていると高くなるそうです。これはいい仕組みですね。
これを聞いてわたしも電動歯ブラシを買おうと思っていたのにすっかり忘れていました。書きながら思い出した。
とりあえず今はまだ手で磨いています。奥歯用のヘッドが小さいブラシも使い、以前に腫れた歯茎の周囲にゴミが溜まらないようにしています。
歯磨きの後はフロスで歯間の掃除。歯間ブラシは隙間の幅が広い高齢者向けなので、わたしの世代はデンタルフロスのほうが良いと言われました。
それと、口臭が気になるときはマウスウォッシュ。これは賛否両論あるようですが、わたしはたまに使う程度ならいいかな?という感覚。
ランチのあとに歯磨きできない時の応急処置としても使えます。
歯磨き粉は通常はカムテクト、歯茎に違和感を感じるときはライオン システマ SPTジェルを使うようにしています。ちょっと高いけど効果あり。
これらをこめまに続けていたら、少し前の定期健診で「歯石がそんなに溜まっていませんし虫歯もないですね。この状態なら検診は1年に1度でも大丈夫ですよ。」と言われました。やったー!
ほんの少し気を付けるだけでこんなに良くなるなら、やらない手はありません。
今はまだピンとこないけど、数年後に「ケアを続けてよかった」と思える日がくるはず。
それまでサボらずに、歯を大切にし続けたいです。
感謝日記
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