会社で、精神的にパンクしてしまいそうな人が何人かいます。
見ていて少し、心配です。
実はけっこう前から密かに気になってはいたものの、
専門家でもない自分がそれを言うのはどうだろうという躊躇があり、誰にも言わずただ観察を続けるのみでした。
ですが、ある日。
心配していた方のうちのひとりが長期休養を取ったというお知らせがありました。
「体調不良で1カ月お休みですって。」
20代、30代の方々は素直に「1か月も休むなんて、いったい何の病気だろう」と心配しているのですが、わたしたち40代はもうなんとなく「あ、メンタルかな。」って察しがついてしまいます。HSPだからという人もいますが、わたしは単に今までの経験値だと思います。
それでもね、察しがついている40代はあまりそれを口に出しません。
憶測でしかないし、人の繊細な部分に関わることを言い広めるのはあまり褒められたことじゃありませんし。
でも、お休みが明けて再び出社したその方の行動や言動から「あ。マズいかも。」と感じ始めるわたしたち。
ここでやっと互いに重い口を開きます。「ねえ、Kさんきっと精神的に不調なんじゃ…。」「実はわたしも前からそう思ってたの。優しくしてあげようね。」
自分の勘が正しいとわかると逆に辛い。本当はちゃんと休んでほしいけど、本人が仕事に来たがっているのだから難しい。だったら、事情を察しているわたしたちだけでも、その方の負担にならない接し方を心がけよう…。
そう話し合ってからしばらく後、とうとうその方が職場で発作のような行動を取ってしまいました。
感情が堰を切ったように乱暴な言葉としてあふれ出し、自分では止められなくなってしまったのです。
みんなでその場をなんとか収め、その方に帰宅を促しました。
後で聞いた話ですが、まくしたてていた内容の中で、「もうこの人たちしか信用できない」と、わたしたちの名前を挙げていたそうです。
わたしたちのささやかな気遣いが伝わっていたことが分かってややホッとした反面、
複雑な思いもありました。
きっと他の同僚も気づいたり心配していたんだろうけど、しなければならない仕事との板挟みで時に冷たく見える態度を取っていたのかもしれない。
もしくは、その方の不調に本当に気付かずキツイ接し方をしてしまったのかもしれない。
わたしのいる部署にいじめをするような人はいませんが、その方と相性が合わない人はいるかもしれない。
一概に「これが原因」とは言い難いものがあります。
なので、その他にも心配な方がいるのです。
業務や責任に追い詰められているのが見ていてわかるけれど、わたしの立場ではどうすることもできないのが悲しい。
大それたことは出来ないけれど、せめて職場環境が少しでも明るくなれば…と、できるだけニコニコ笑顔で仕事をするように心がけています。
もちろん職場への不満はあります。ちょっとした行き違いや小競り合いは日常茶飯事ですし、理不尽な扱いに腹が立ったり仕事終わりにグチが出てしまうことだってもちろんあります。
でも最近、愚痴を吐いてもあまりスッキリしない自分に気が付きました。
むしろ、「これが誰かの耳に入ったら嫌な思いをするだろうな。外に出すべき発言ではなかったかもしれないな。」と反省することの方が多くなりました。
優等生ぶるつもりは毛頭ありませんし、わたしは決して善人でもありませんけど、でも、うーん。グチの後は、なんか、モヤる。
なんとなくみんなが仲良くできて、無理せず頑張れて、その日の点数が60点ぐらいだったら「あー今日もいい日だったな」って思える程度の人間性です。
そんな自分が過ごしやすい場を作れるように心がけているのが、今のわたしには快適な気がします。
数字にこだわっていたりナンバー1への執着がある人から見たらイラッとくるかもしれませんけどね。
わたしはそれよりも、もうパンクする人を見たくない。
こう思えるのは、周囲の人たちがみんないい人だから。それはすごくありがたいなあっていつも思います。
働く場所や人間関係によっては「どうやって沈めてやろうか」と腹黒くなるときだってありますしね。環境はホント大事です。
思えば自分も、過去にパンクしかけたことがありました。
頭の中にモヤがかかった状態が何週間も続いてじっくり物事を考えられなくなったり、全然眠れなくなったり、首にゴムホースを巻き付けたくなる衝動に駆られた時期もありました。
それでもなんとか這い上がれたのは、良い本や動画、散歩や瞑想、日記などの地道な作業の積み重ねの結果です。
這い上がれたからこそ、パンクしそうな人の気持ちがわかるし、よりやさしくありたいと思うのかもしれません。
自分が読んだ本や信条を押し付けるのではなく、そこから学んで取り入れて自分のものにできたやさしい気持ちを、周囲にもシェアできるようになりたい。
押し売りではなく、にじみ出るような。そんな人になりたいものです。
感謝日記
楽しみにしていたマンガの更新が読めた。
職場で大好きなお菓子をもらえた。
気になっていたイベントに顔を出せた。