30日間チャレンジブログ

40代主婦が綴る小話。

黒魔術でライバルを消す

いつか書こうと思っていたのに、すっかり忘れていました。

 

黒魔術って、ご存じですか?RPGゲームではおなじみですよね。
あんな派手な演出は不可能ですが、海外ではわりと黒魔術をポピュラーに使う国が多いような気がします。
と言っても、黒いマントを羽織った魔導士が町をウロウロしているわけではなく、彼らは普段はあくまでごく普通の人間として振る舞い、仕事の依頼が来ると自宅で魔術を使うようです。

宣伝などはあまりしておらず、どうやら口コミで広がるみたいですね。

以前わたしが長期滞在していた国にもいました。

そのとき地元の人に聞いた、黒魔術で殺人をした人の話を書きますね。
身バレ防止で国やその他もろもろにフェイクを入れておりますのでご了承ください。

 

長期滞在していたとき、ご近所の地元の方と仲良くなりました。
塾講師をしているごく普通の主婦です。
そんなある日、その方は仕事を辞めてしまいました。
いつも楽しそうに仕事に出かけていたのにどうしたんだろう。
体調でも崩したのかなと思い訪ねてみると、「実はね…」と理由を話してくれました。

 

その塾は日本のくもんのような、自宅を教室にして子どもたちが通ってくるスタイルの塾なんですが、実はそのご町内には似たような塾が3軒あったそうです。

やがてその3軒はライバルのような関係になり、生徒を取り合うようになってしまいました。

その主婦の方が働いていた塾の生徒の数もなかなか安定せず、経営は厳しかったようです。

そんなある日。短期間の間にライバル塾のオーナーたちが立て続けに亡くなってしまいました。
どちらも突然死で、死因を特定できなかったそうです。

亡くなったことは残念でしたが、結果的にその地域には塾が1軒だけ残り、その主婦の方も仕事がはかどっていたそうですが…。

 

しばらく経ったある日、その塾のオーナーがとんでもないことを告白したそうです。
「実はね、黒魔術師にお金を払ってライバル塾のオーナーが死ぬようにわたしが依頼したの。うちも経営難だったしね。おかげで助かったわ。」

それを聞いた彼女は大変ショックを受け、「いつかこの人とトラブルが起きたら自分も殺されてしまうかもしれない。」と恐ろしくなり、早々に退職したとのことでした。

 

いやはやさすがにびっくりです。映画の話じゃないかと思い、何度も「それホントの話?ケーブルTVで見たドラマじゃなくて???」と聞き返してしまいましたが本人は大真面目。
それどころか逆に「ていうか黒魔術で人を殺す依頼って、この国はわりとあるのよ。」とケロリ。

殺人以外にも魔術師はいろいろな仕事を引き受けるそうで、中には私利私欲のために力を使う人もいるんだとか。

とある魔術師は夫のいる奥さんに恋をしてしまい、どうしても手に入れたくて媚薬を盛ったそうです。盛られた奥さんはフラフラと魔術師の元に行き、ふたりは駆け落ちしたんだとか。

「いやいやそんなまさか」と疑ってかかっていたら、
「本当よ。だって下手な魔術師は失敗するのよ。媚薬を盛られても途中で我に返って、”どうしてわたしあの人のこと好きになったんだろう”って不思議に思う人も多いんだから。」と、黒魔術が必ずしも100%ではないとまで言い出す始末。

うーん。失敗があるなら成功もある…のか…??

 

にわかには信じがたい話です。でも、ご近所を観察してみると白魔術のヒーリング系自宅サロンを開いている方はちょいちょいいるんですよね。お客さんも入っています。
自宅前に小さな看板を出して、体調不良を魔術とマッサージで治しますみたいなことが書いてあったりします。

聞けば、白魔術は健全なのでわりと堂々と宣伝しても良いそうです。黒魔術は人の命が関わる物騒な部分もあるのであまり公にはせず、口コミで広がっていくのだそう。

だんだん本物っぽく聞こえてきますね。


結局、わたしは本物の黒魔術師に会うことはありませんでした。いや、もしかしたら会ったり喋ったりしたこともあったかもしれませんが、「わたしは黒魔術師です。」と名乗る方にお会いしたことは一度もありません。

 

真偽のほどは定かではありませんが、でもこの手の話は国のあちこちにありました。
学生さんなんかは恋愛成就を依頼するみたいです。日本で恋愛成就のお守りを買うような感覚なのかもしれません。
ただ、依頼が高度なものになると金額が上がったり、求められる対価が赤ちゃんの命になる場合もあるそうで、そのため山奥の村では神隠しに遭う子どもが多いという噂まであるほどです。

 

たぶん探せば世界のあちこちでこんな話はあると思います。調べれば嘘だと分かるのかもしれませんが、誰も調べないんだからそうとも言い切れません。
地元の人はその力が本物だと信じて長年暮らしています。日本とまったく違う文化を地元の人から伺うのは本当におもしろい。

 

早く自由に海外へ行ける日が来てほしいですね。

 

感謝日記
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夫の仕事が好調で何より