30日間チャレンジブログ

40代主婦が綴る小話。

瞑想のススメ

時々、瞑想をします。本当は毎日やるべきなんでしょうけど、忘れます。

多くの人が考えるのと同じように、わたしも心の中を空っぽにするのが瞑想だと思い込んでいたのですが、どうやらそうではないようです。

 

呼吸や歩行など、ひとつのことに意識を向けて気を散らされないようにするのが現代における瞑想の定義と言われています。
外国では麻薬中毒者の治療に使われていることもあるのだとか。
実のところわたしも瞑想を完璧に理解しているわけではないのですが、でも特に怪しさもないし損することもなさそうなので、簡単なものから始めてみることにしました。

 

実は、わたしの所属している宗教では瞑想を勧めていません。うち以外にもあるようです。
心を空っぽにするとそこに邪心とか悪霊などと言った悪いものが入るから、というのが理由のようですが、そもそも瞑想は心を空にすることではなく意識を集中させること。空っぽにはなりません。邪心が入る隙を与えないようにするのが瞑想です。
なので、わたしはお構いなしに瞑想してます。

 

漠然と「意識を集中」と言われてもピンとこないですよね。
たとえば呼吸瞑想の場合、鼻から息を吸って空気が体の中に入り、それを口からゆっくり吐いて空気が出ていくのを感じる、といった具合です。
他のことは一切考えず、身体に流れる空気の動きを全身で感じるといえば少しイメージが掴みやすいかもしれません。
かなりうろ覚えですが、昔読んだ涼宮ハルヒの小説の中で「授業を全て理解しようとするのではなく、先生の話を聞いているだけでいい。ただし授業以外のことは考えてはダメ」みたいなセリフがあった気がするんですがまさにそれで、あれはたぶん瞑想のことを指していたんじゃないかなぁ。

 

やってみるとわかりますが、これは簡単なようで意外と難しい。
「息を吸って…肺に入って…あ、今月のクレカの支払い幾らだろう…」という具合に、どこからともなく余計な思考がやってくるんですよね。

しかも面白いことに、その直前に考えていたことや悩んでいたこととは無関係な思考が飛んでくるんです。
たとえば、毒母の嫌味でイライラしている時に瞑想をすると、毒母のことがどこかへ行ってしまう代わりに砂糖を切らしていたことを思い出したりするんです。
で、「いやいやそうじゃない」と意識を再び呼吸に向ける。この繰り返し。
瞑想によって目の前にあるストレスが消え、その背後に眠っていた記憶が呼び起こされるような感じでしょうか。
慣れてくるとだんだん面白くなってきて、瞑想の前に「これからどんな思考が飛び込んでくるのかな」とちょっと楽しみになります。で、現れたものを見て「へー、こんな記憶が出てくるんだ。」と、脳の仕組みを客観的に眺めている感覚になります。
そしてまた意識を呼吸に戻し、これを5分くらいやるとさっきまでのイライラが嘘のように消えています。

 

怪しいパワーやスピリチュアルなものとは関係なく、脳がそういう作りになっているんだと思います。
最初は5分くらいでギブアップしてしまうのですが、慣れてくるとだんだん長くできるようになります。それでもわたしはまだ20分が限度。達人は45分とかできるみたいです。

 

イライラする出来事で頭の中がいっぱいになっていたとしても、それとは無関係の呼吸に集中することで嫌な記憶は脳の隅っこに追いやられるんじゃないかなぁという気がします。
きっと集中できるものなら呼吸じゃなくてもいいんじゃないでしょうか。
それだけ現代人はマルチタスクで動いていて、一つのことにじっくり取り組むことがおろそかになっているんだと思います。みんな忙しく生きてますもんね。

 

歩行瞑想をするときもあります。裸足になって、足の裏の感覚に意識を集中します。かかとが床について、土踏まずからつま先へと床の感覚を感じたら、今度はそれが徐々に床から離れていく…。足裏に全ての意識を持って行きます。部屋の中でゆっくり歩きながら10分くらい瞑想すると、やっぱり気持ちがリセットされます。個人的には目をつぶって行う方がより足裏に意識を持っていきやすいのでおすすめです。

 

わたしはまだ長時間できないのでわかりませんが、30分以上できるようになると新しいアイデアを生み出しやすくなったりもするようです。余計な思考が取り払われることで脳の負担が軽くなり、クリエイティブに働くのかもしれません。

 

瞑想をうつ病の治療に用いている国もあるようで、個人差はあれど効果はありそうな気はします。

 

最近はサウナブームで「整う」という言葉をよく目にしますが、それと似た部分もあると思います。頭や体の中のモヤが晴れたような感覚が特に似てる。
方法は様々ですが、みんな余計なものを取り払ってスッキリしたいのでしょうね。

 

ちなみによくよく調べると、わたしの宗教でも「静かな場所で意識をひとつのことに集中させる」という作業を、瞑想とは違う別の単語で推奨していました。なんというか、手品の種明かしを見た気分。スピ系かと思いきや脳科学と心理学に近かった、みたいな。

ラノベ禁書目録のように、宗教と科学は交差している部分が多そうです。

 

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