最近よく見るユーチューバーさんの動画では、「生活防衛資金を確保しましょう」とよく仰っています。
超低金利の昨今、貯金よりも投資に回すのが賢い資産運用の在り方であるという考え方が広がりつつありますが、それはまず手元に生活防衛費を用意してからの話である、というのがこの方の考えのようです。
何を支持するかは個人個人で異なるでしょうけど、わたしはこの考え方が今の自分には合っているなと思えたので、ちょっとこの方法に沿って資金を管理することにしました。
まず生活防衛費とは何かという話ですが、これは「何かあったときのための資金で、普段は絶対に手を付けないもの。」です。
急な事故や病気で働けなくなったり、突然の失業で収入が途絶えてしまったとき、半年~1年ほどの生活費を事前に確保しておくことでピンチを切り抜けることができるお金です。
なので、目安としては生活費×6カ月または1年分。会社員かフリーランスでこのあたりは変わってきます。
これはすごく納得できます。以前、よく訪れていた同郷のブロガーさんの記事に、突然旦那さんが職を失いショックを受けて帰宅したとき、「大丈夫よ。2か月分くらいの生活費なら用意してあるから。」と励まして難を切り抜けた、というエピソードがありました。
これを読んだのはもう15年ほど前になるのですが、この記事でいざというときのお金を用意しておくことの重要性を知りました。今思えばこれが生活防衛費のことだったんですね。
それ以来、2、3ヶ月分の生活費は普段は出し入れしない口座に入れっぱなしにしておき、このお金は無いものと考えて日々を過ごしていました。
このように生活防衛費に対する考え方の土台が既にあったせいか、プラスアルファで備えを増やすことに全く抵抗はなく、中途半端に口座に眠っていた幾らかのお金を生活防衛費専用口座に全て移動。集めればけっこうな額になるもので、そこへさらに給料の一部を回すことで6ヶ月分の生活費を確保することができました。
まとまった額を目視で確認できることには、なかなか良い効果があると思います。
まず感じたのは、コロナ禍における失業への不安の軽減。
コロナ禍により世界が一変した2020年4月頃、わたしの周囲でも失業や倒産が相次いで起こりました。
インバウンドに関わる企業で、「看護師並みの時給のお仕事が決まったの!」と喜んだのも束の間、なんと初出勤を前にその会社が倒産してしまった友人。
短期の仕事が決まった側からキャンセルになる友人。
次はわたしの番かもしれないと覚悟をすると同時に、でも「最悪半年くらい無職になっても蓄えはある。夫の稼ぎだけでも当面は大丈夫だろう。」という安心感も心の中にあり、パニックにならずに済みました。
また、迫りくる親の介護への心構え。
まだ具体的には何も決まっていませんし誰にも話してはいませんが、毒母の物理的な世話は極力しない方向で考えています。
ただ、一切何もしないことで毒母がキレたり騒いだりすることも充分有り得るので、経済面での援助をすることで話をまとめたいなと。
実際にどうなるかはまだわかりませんが、「いざとなったらこのお金で毒親から自由を買い取れるかもしれない」という希望があるだけで、精神的なストレスがかなり違います。
もしこの防衛費がなければ、自分の身を使って毒母の介護をする未来は避けられません。
「せっかく貯めたお金を毒親に使うなんて」というご意見もあるかもしれませんが、わたしにとってこれは毒母へのお金というより、自分の将来の自由への投資です。
これを思うだけで貯蓄にも弾みがつくのですから、自分は本当に毒母が嫌いなんだなとしみじみ感じます。
目標金額の生活費6ヶ月分はもう貯まっていますが、さらに別口座でも貯蓄を始めています。
これは病気や事故などの急な出費に備えるもの。最低限は賄えるよう保険には加入していますが、こちらの備えを充実させることで不要な保険を減らせるかな、と考えて。
医療保険や生命保険には人それぞれの考え方があります。「あの人が言ったから全部解約する。」ではなく、自分の状況に合わせて必要な保険を取捨選択できると良いと思います。
無保険の車に追突されて本当に辛い思いをした友人もいますし、外野が安易に口出しできることではないんじゃないかなぁ。
「生活防衛費」って、ほんと、日々を生きる自分自身のメンタルを防衛するという意味もあるんだと実際に貯めて初めて分かりました。
そして,考えて貯めたお金だからこそ使う時もちゃんと考えたい。
やりたいことをがむしゃらに行動に移していた20代、30代とはもう違う。
あの頃は「何とかなる」という強い思いで行動していたけれど、これからは「何とかする」というスタンスも必要になってくる年代なのでは…と、うっすら予感しています。
守りと攻めのバランスを上手に取れるよう、これからも学び続けます。
感謝日記
初めて入ったお店のランチが大当たりの美味しさ。
久々のサウナで整った。
ピンチを切り抜けた友人の知らせに歓喜。