本棚を整理しました。
もう何年も読んでいない本が数冊出てきたので処分しよう…と思ったのですが。
「お別れ前にもう一度読んでおこうかな」と開いてしまったが最後、その場に座り込んで読みふけってしまい、本の整理はそこで中断となってしまいました。活字中毒あるあるですね。
井形慶子さんの著書は20代の頃にハマって何冊も読みました。
最初に読んだのが、この「イギリス式 月収20万円の暮らし方」です。
当時、結婚して間もなかったわたしは家計のやりくりに頭を悩ませていました。
シンプルだけど豊かな暮らしがしたいなと考えていて、本や雑誌を見てはいろいろトライしてみたものです。
周囲には自分がいかに貧しいかをアピールして同情を買おうとしたり金銭的な援助をほのめかす人もいましたが、それはわたしの理想とは違う。
そんな思いで本屋さんをウロウロしていた時に、新刊コーナーに積まれていたこの本と出会いました。
今もそうですがわたしは衝動買いを滅多にしない慎重派で、本に関してもなかなか財布の紐が緩みません。
「3回読んでもまだ読みたいと思ったら買う」というマイルールがあり、この時もそうでした。
目次や中身をざっと見て、いったん帰宅したもののやはり気になり、3度目に本屋へ出向いてもう一度中身を確認してついに購入。
決め手になったのは、筆者が体験したトラベルバジェット(旅行予算)のエピソードです。
イギリス旅行をしていた彼女は、帰国まで残り数日というタイミングで財布の中のお金が予想以上に減っていることに気づきパニックになります。残り20ポンド(約3,000円)で3日間過ごすにはどうしたらいいかと焦っていたところに、宿の女主人がこうアドバイスします。
「日本に帰るまでの3日間のトラベルバジェット(旅の予算)を書き出してみなさい。20ポンド以内でおさめて、あとはその通り動けば何も心配いらないわ。」
そこで筆者は優先順位の高い順にリストを作り、難なく3日間を過ごせたという話でした。
当時のわたしにとって、これは目からうろこが落ちるような斬新なアドバイス。
「給料日までにあと1万円必要なのに、手元には5,000円しかない!どうしよう!」ではなく、
「5,000円で給料日まで過ごすにはどうしたらいいだろう。」と考えてリスト作るという考え方。
遠出する予定がなければ車のガソリンを満タンにする必要はありませんし、外食を減らして自炊すれば食費コストも下がります。
ガマンではなく工夫で乗り切る、というイメージでしょうか。
これをずっと続けるのはストレスですが、給料日前1週間など集中してピンチを切り抜けるには良い方法でした。
これに慣れると、月単位、年単位での予算の組み方もできるようになりました。
いわゆる「袋分け方式」なんですが、今でもこのやり方ってあるのかしら。
家計簿はつけず、「食費」「家賃」「光熱費」「貯蓄」と、品目ごとに用意した封筒にその月の予算を振り分ける方式です。
これで目標貯金額も達成できました。おすすめですよ。
それくらい、わたしの人生に大きな影響を及ぼしたこちらの本。
2004年発行ですが、読み返すと今でも使える情報やアドバイスがたくさんありました。
当時20代だった自分にはピンとこなかった章の内容が、今のわたしにグッと刺さります。
たとえば「更年期にはシルクのパジャマで良質な睡眠を得る。」とかね。
イギリス人の金融リテラシーから学べるアドバイスについても触れられているんですが、これはわたしが最近よく見ている金融系ユーチューバーさんの内容とほぼ同じでした。
18年経っても色あせない知識ということですから、これは活用するべきですね。
お金についてわたしはまだ素人ですから、やはり基礎や古典、王道を学ぶのが先だと思っています。
ただ、昨今の動画は種類や本数が多すぎて、その王道がどれなのかすらよく分からなくなってしまうんです。
中には「この最新の方法がこれからの王道です!」なんてものもあります。
もちろんそれが合っているという人や、その最新のやり方で成功をおさめている人もたくさんいると思います。
わたしはその方法でやっていける自信がないので、「これだ」と確信できるものを探しているだけなんです。
今回は、思いがけない形で答え合わせができました。
最近知った動画の内容と18年前に買った本の内容が一致しているというのは興味深い体験です。
結局、この本は取っておくことにしました。また時間のある時に読み返しましょう。
井形慶子さんの本は文庫でもう1冊持っています。これも捨てるのやめようかしら。
彼女はたくさんの著作があり、どれもこれも興味深いです。
その他の書籍は図書館で借りて読みました。興味のある方はぜひお近くの図書館で探してみてくださいね。
感謝日記
店員さんの親切な接客が嬉しかった。
体調を崩していた友人から元気になったとの知らせ。
ポイントでお得にお買い物できた。