今はSNSと呼ばれることが多くなりましたが、20年ほど昔の時代、ネットでのコミュニケーションは掲示板が主流でした。BBSって呼んでませんでしたっけ。さっき調べたら「死語」って解説されてました。死語…。
当時はネットアイドルの走りでした。
アイドルと言っても、今のAKBとかその辺りとはちょっと風味が違ってて。
顔を出すことはあまりなく、ユニットを組むこともなく、個人でホームページを運営して自分の写真やイラスト、小説などを載せる。
そんな感じだったと思います。
アイドル活動も、今のようなライブなどはなく主にネット上での掲示板を使ったコミュニケーションが主流で、あとはオフ会や撮影会。わたしは参加したことありませんでしたけど。
そんなネットアイドルをどこで探すのかというと、確かメルマガだったような…。
まぐまぐ!のメルマガを登録して、その配信者のサイトに通うようになり、そこの掲示板で書き込みをして名前を覚えてもらい距離を縮め、オフ会に繋げる。
そんな流れでした。たぶん。
で、ですね。
当時わたしが愛読していたメルマガは「ピンキッシュ・カフェ」でした。
知ってる方いるのかな…。
その時はまぐまぐ!の中でダントツの1位だったんですよ。
ちょっとエロティックなオトナの官能系メルマガでした。
なんと言ってもメルマガですからあまり過激な内容にはならず、でもそこに品格があったように思います。
ライター陣はみんな女性で、わたしはどれも好きだったなぁ。
恋愛以上アダルト未満な雰囲気が良かった。
エッセイだったり小説だったり体験レポだったりと内容は豊富で、確か官能小説コンテストなんかも開催してましたよ。
そのうちライターさん個人のサイトにも遊びに行くようになり、BBS(死語)に書き込みもする。
今にして思えば不思議なんだけど、結構そのサイトは女性のファンが多くてですね、むしろ女性陣の方が強いっていうか。
男性の書き込みももちろんあったし、あわよくばそこで出会いを…みたいな下心を感じるものもあることはあったけど、あまり相手にされなくて静かにフェードアウトする人が大半でしたね。
今はこう、ファンを大事にするしファンを幻滅させないためにサービスを精一杯頑張る雰囲気がありますが、そういうのとは全然違う。
媚びないというか、ファンに踊らされないというか、振り回されないというか。
たぶん、そういう凛とした姿勢で官能に挑む、覚悟を持った姿勢にわたしは憧れを抱いていたんだと思います。
つくづく強い女性が好きなのね、わたし。
気づけばメルマガの配信は終了していました。
ライターさんたちのサイトも、だんだん更新が滞っていつの間にか消えてしまいました。
今となってはもう名前も思い出せないな。
掲示板で知り合ってお互いのブログやmixiを行き来したり、リアルな世界では話しにくいことをぶっちゃけてみたり、わたしにとっては楽しい場所でした。
今でもその名残はあります。
やっぱり毒母のことを表で思いっきり暴露するのは躊躇するしかなり勇気が要ります。
だからこそこういう場所を作ったというのもあるんだけど。
当時ネットで仲良くさせていただいた方々の中には、複雑な家庭で育ったり、本当にひどい虐待を受けていた方もいらっしゃいました。
繊細で優しい言葉をたくさん綴っていました。
辛さや傷みに耐えるため、恋をしたり許されない道へと進んでしまった方もいました。
でも、なんだろうなぁ、叩くっていうのはなかったかも。
全てを応援できるわけではないにしろ、とりあえず否定はせずに受け止めていたと思います。
話す方としても、別に味方が欲しかったわけではなかった気がする。
「ただ吐き出したい」それだけだったんじゃないかな。
読む側も、ただ読む。肯定や否定は自分の中だけに留めておいて、ただ読む。
わたしはその空気が好みでした。
現在の叩く風潮も悪いことばかりではないと思います。
時には叩くことも必要な場面があるようにも見えますし。
ただ、そればっかりになるのは、ちょっと残念。
こうやって懐古してしまいたくなりますね。
当時元気をもらっていたネットアイドルの方々が、今もどこかで元気に日々を過ごしていることを願っています。
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