ブログ30日間チャレンジ二日目。
林真理子さんのエッセイが好きです。
ananで連載している「美女入門」が特に大好きで、新しい号を目にするとつい後ろから開いてしまいます。
実際、マリコさんのことを「アンアンを後ろから開かせる女」と呼んでいた時代もあったそうです。今は違うのかな?わたしもその後ろから開く読者のひとりなんだけど。
とにかく美への飽くなき欲求が何年も何年も綴られているのがすごい。
40代のわたしの周囲でさえ、美の道をギブアップしている人が続々増えているというのに、マリコさんの年齢であれほどまでに意欲的に美しくなろうという前向きな姿勢を保っているなんて。やはり才能を持つ方は凡人とどこか違う。
おいしいものを食べて素直に「美味しい」と言い、
キレイな人を見て「美しい」と素直に述べる。
「ちょっといいナ」と思える男性が身近にいて、大人のデイトを愉しむ。
わたしもこうありたいなあ、とエッセイを読むたび思います。
わたしの周囲には、年齢を重ねると素直じゃなくなる人もけっこういて、それが見ていて切ないというか残念な気持ちになります。
おいしいものを食べても「これなら〇〇の店の方が鮮度がいい」
キレイな人を見ても「でも性格はけっこう悪いらしいよ」
男性を見ても「あー無理、ああいう男」
こういう反応ばかりする女性がだんだん増えている気がします。
素直に「おいしい」と言うと負けた気がするらしいのですが、いったい誰と何の勝負をしているんだろう?
たしかにマリコさんを好きではないという人もいるでしょう。
素直というのは、裏を返せば歯に衣着せぬ物言いができるということですから。
何事も波風立てることなく穏便に済ませたい平和主義(?)からすると、トラブルメーカーに見えてしまうのかもしれません。
その感覚も分からなくはないけれど、でももし選べるのなら、わたしもマリコさんみたいに、好きなものは好き、嫌いなものは嫌いと言える人間でありたい。
必要以上に自分を飾ってキラキラさせていないところも好き。
ワードローブの山を「チョモランマ」と名づけたり、
秘書のハタケヤマさんにしょっちゅう説教されたり、
ごちそうを食べてすぐ2キロ3キロ増えてしまったり、
ちっともキラキラしていない部分もペロッと書いちゃう。でもそこが面白い。
未踏のチョモランマからプラダやコム・デ・ギャルソンが出てきて自分でもびっくりしてるとか、もう全然整理整頓ができてないってことだと思うんですが面白すぎます。
断捨離に目覚めて手持ち服の8割を把握しているわたしにはちょっと真似できないなぁ…憧れは少しあるけれど。
お洋服を見て「ものすごく可愛い」と思えるセンスは、おばあちゃんになっても持ち続けていたい。
ただ「素敵」とか「おしゃれ」というのではなく、「ものすごく可愛い」っていう表現がわたしは好き。
マリコさんはこれを何年も前からエッセイの中で書いていて、見るたびいつもいいナ、と思うのです。どこか少女っぽさが残っている感じがするのかな。
お菓子のオマケや文房具、漫画雑誌の付録にときめいていたあの頃の感覚を思い出すのかもしれません。
(と言っても、我が家の毒母はどれも買ってくれたことありませんでしたけどね。この話はまたいつか)
清楚なブラウスに縫い付けられたレースの襟とか
シルエットのきれいなカットソーの胸元に刺繍された貝殻ビーズとか
シフォン素材のスカートに合わせて履くバレエシューズとか
文章を目で追うだけでお洋服のデザインが頭に浮かびます。
本当にお洋服やオシャレが大好きで、それを素敵でかわいいと思えるセンスを持っていて、隠すことも恥じることもなく堂々と書いちゃう。
そういう年の取り方をわたしもしたいものです。
常に「ちょっといいナ」と思える男性との出会いがあるのも羨ましいですよね。
昨今の世の中では、心の中でほんのり誰かを想うことさえ既婚者には許されていない雰囲気がありますけど、想うくらいならいいんじゃないかなぁというのがわたしの意見。
まあ、そこをうまくコントロールできなくて大事件に発展するケースも多々ありますが。
だからと言って、「もう誰のことも素敵だなんて思うものか」と心をガチガチに固めてしまうのもなんだか勿体ない。だって実際魅力的な人はいるんだし、その魅力を素直に認めることで自分もよりいい女へと成長できる気もするし。
別にね、異性に限る必要はないと思うんです。
私の職場は女性が多いですが、お肌がキレイな人や美脚な人、姿勢がシュっとして佇まいが美しい人、所作がしなやかな人など素敵な女性がたくさんいます。
すごくいいナと思うし素直に憧れます。あんな風になれたらなと、夜な夜なストレッチに励んでみたりもします。
そういうちょっとしたことで日々に張り合いが生まれたりするものです。
これを全てシャットダウンして自分の価値観に引きこもってしまうのは実にもったいない。
こんなに自分の好きな作家さんについて熱く語ったのは初めてです。
改めて、魅力的な才能あふれる方なんだな、だから自分はこんなにファンなんだなと再認識しました。
今日の感謝日記
同僚と食べたごはんが美味しかった。
友人から嬉しい知らせが来た。
仕事で良い成果を出せた。